オーガニックコットンについて

綿花

オーガニック(有機)コットンとは

オーガニックコットンは、化学肥料や農薬を3年以上散布していない健康な農地で栽培されるコットンで、そのことを第三者機関によって認証を受けたものだけがオーガニックコットンを名乗ることができます。なぜ3年かというと、それまで化学肥料や農薬を使っていた農地を有機・無農薬に転換する際、 土中から薬品の影響が消えるのがだいたい3年くらいかかるという理由です。
これは日本の農林水産 省の有機農産物のJAS規格の認定基準にもなっています。

コットン栽培と農薬

コットン栽培は、ほかの農作物にくらべてとても手間のかかる作物で、その手間をはぶくために大量 の化学肥料や農薬が使われています。

「コットン畑の面積は、世界の全農作物の耕作面積の約5%と少 ないのに対し、世界の農薬の25%はコットン畑で使われている」(Organic Exchange」の資料より) といわれているほどです。またにわかに信じがたいことですが綿花(コットンボール)を機械で摘むとき、じゃまになる葉っぱを落とすために「枯葉剤」も使われています。 大量の化学薬品を使うことで、土にとって大切な微生物を殺してしまい、地下水や空気を汚染します 。化学農薬漬けの畑は、やがて土が固くやせてしまい、保水性がなくなり、ひとたび雨が降ると土壌流失といった被害も起きてしまいます。

大量の農薬を使うことで、実際に畑で仕事をする農家の健康被害も問題です。それだけではなく、農 家は大量の化学肥料や農薬を買わなくてはならず、その費用が農家の経営を圧迫している現実もある のです。

オーガニックコットンは人にも環境にも優しい

オーガニックコットン栽培は、基本的には野菜などの有機栽培と同じです。化学肥料の代わりに家畜 の糞に綿花の小枝やガクなどを混ぜて発酵させた有機肥料(堆肥)を土に混ぜ込みます。土中の微生 物の力を借りてコットンの生育に必要な栄養を送り込むのです。 雑草に対しても除草剤は使わず、そのまま自然に放っておくか、また機械や人の手で取り除きます。 やっかいな害虫については、殺虫剤は使わず、代わりに害虫の天敵であるテントウ虫などの“益虫” を放ったり、害虫が嫌う植物の力を利用して駆除。もちろん、収穫期に枯葉剤を使うことはしません 。自然に落葉するのを待ち、人の手で収穫します。

農薬による健康被害はなく、環境へのダメージもとても少ない。オーガニックコットン栽培は人にも 環境にも優しいのです。 化学肥料や農薬を使わないために、オーガニックコットン栽培は、とても手間ひまがかかります。こ こ10年ほどでオーガニックコットン人気は拡大する一方ですが、その栽培量は綿花全体の数パーセン ト程度といわれています。それだけ希少な綿花なのです。

製造過程での化学処理

有機・無農薬によって手間ひまをかけて栽培され、摘み採られたオーガニックコットンは、その製品 化の過程でも、洗浄(漂白)剤、防縮加工、柔軟剤といった化学薬品を使用せず、多様なニーズに対応するために使用する場合も、極力最低限の使用にとどめています。
オー ガニックコットン製品の表面に綿花の茎やカスが混じっている(洗濯によって徐々に取れるものです )ことや同一仕様の製品でも色が異なる場合があります。これは製品化の過程で化学的処理をしてい ない証拠でもあり、本来の綿花が持っている自然の風合いなのです。
綿本来のままで作られたオーガニックコットン製品ですので、染色においても、「彩土染め」(はにぞめ)や「ベンガラ染め」、「草木染め」といった自然の染料を使用している製品が多いのです。

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普通のコットンとオーガニックコットンはどう違う?

実際にコットンを栽培している畑に行って見なければ、一般には、それがオーガニックコットンかど うかは見分けにくいところです。そのために、有機栽培のガイドラインが厳格に決められており、そ のガイドラインに沿って栽培されているかどうかチェックする機構があります。それがオーガニック コットンの認証制度で、第三者機関によって厳 しくチェックされ「有機認証」を受けています。

消費者のみな様のなかには「野菜などの食品のように口に入るものじゃないから」と安全性につい ては気にされない方も多いはずです。しかし、野菜にしても、化学肥料や農薬を使っていても残留農 薬については厳しい規定があって、よほど農薬の使い方を間違わない限り、健康被害を及ぼすという ことはまずありえません。

“オーガニック(有機)”はただ安全ということだけでなく、たとえば野菜においては“味”という 価値基準が加わります。たとえば化学肥料や農薬漬けのコットンは、本来、綿花が持っている天然の油分がなくなってしまいます。製品になったときにはすでにコットンの繊維質は死んでしまい、弾力性が失われます。 一方、オーガニックコットンは製品になった後も繊維が生きています。天然の油分も豊富に含まれているために洗濯した後でも繊維の一本一本に弾力性があるのです。

オーガニックコットンは、人と環境に優しい綿であると同時に、本来、天然の綿が持つ特性が生きて いる綿なのです。

[ 綿の特徴 ]
●オーガニックコットンの原綿を使った製品には、天然の油分が豊富に含まれているため、洗濯した後でも弾力性が残る。
●繊維の先端が丸みを帯びているので、柔らかく肌触りが良い。
●吸湿性が高く、汗などの水分を外に発散させる際に体の気化熱を奪うために涼しく感じられ、通気 性も良いので夏に過ごしやすい。
●冬の乾燥時にも静電気が起こりにくい。
●繊維のなかの空洞に空気を含み、冬でも暖かい。

オーガニックコットンの有機認証

通常の綿製品は、大量の化学薬品によって処理されています。
このような状況に疑問を持ったカリフォルニアの農業者たちは 1970年頃から次第に自然に安全な有機農業に転換して行き、今では世界的にオガーニックコットンの農場は広がっています。 しかしオーガニックコットンの人気が拡大しているにもかかわらず、その栽培量は綿花全体の数%程度と言わています。

一方で、良心的でない商品の中には、10-20%程のオーガニックコットン糸しか使用していないのにオーガニックコットン製品と称しているものもあるようです。 実際は、厳しい管理規定をクリアした製品のみがオーガニックコットンを名乗ることができます。そのため、確かに規定に沿った有機農産物であることを、第三者によって公正に認証する機関が存在します。

当店が扱う各メーカーのオーガニックコットンは、認証機関により正式に承認を受けたものです。

オーガニックコットンの染色について

着色しない綿花の自然色は、「生成」「グリーン系」「ブラウン系」の3色で、「グリーン」と「ブラウン」はカラードコットンと呼ばれています。

しかし、オーガニックコットンをよりカラフルに楽しんでいただくため、天然由来の染料を使った染色技術が開発されています。 染色耐久性では通常の染色には及ばないものの、有害な物質を含まないため、オーガニックコットンの良さをそのままお楽しみいただけます。

オーガニックコットン 彩土染め(はにぞめ)
■彩土染め(はにぞめ)
「彩土染め」は、赤や黄の鮮やかな天然土・鉱石等を精製し、媒染剤などを使わずに繊維組織に定着させる古来の染色技法です。 厳選された土は、不純物が取り除かれ、滅菌後さらに精製されて染料になります。 有害な物質は使わない、人と地球にやさしい染色方法です。
<ピンク> オーストラリアのエアーズロックの褐色の土(写真左)
<チャコールグレー> バリ島のバトゥール湖の黒褐色の土(写真右)
■草木染め
色素を含む草木を細かくしたものを煎じて不純物を除き、抽出した染液を用います。媒染にも食用の材料を用いるなどして、手間をかけて染め上げます。 草木染めならではの自然の色合いが楽しめます。
■ベンガラ(紅殻)染め
土に含まれる酸化鉄を原料とした、土に還る環境循環型の染色法です。
ベンガラは日本の暮らしに古くから根付いている素材で、陶器や漆器、 また防虫・防腐性が高いため、家屋やお寺などの塗料として使われてきました。
ベンガラ染めは経年変化に強く、日光による退色がないことも特徴です。 また少量の水で染めることができ、余った液は土壌へ流しても分解され土に還るので 地球環境にもやさしいエコな染色法です。
■五倍子染め
五倍子とは、ヌルデ(うるし科うるし属)という木の若芽や若葉に虫が寄生してできる「虫こぶ」のことで、それに多く含まれるタンニンを原料とした環境にもやさしい植物染料染めです。
日本では古くから歯を黒く塗るお歯黒に五倍子が用いられてきました。
タンニンは非常に抗菌性に優れているため、虫歯や口臭を防ぐ役割もあったのでしょう。
オーガニックガーデンが検査機関で調べたところ、五倍子染めは、JISの抗菌基準をすんなりクリアしました。抗菌性が高いということは、臭いの元となる雑菌の繁殖を抑えるということで、清潔を保つことができる染色法ともいえます。
また天然染料ならではのナチュラルで深みのあるブラックは、主張しすぎることなく天然素材の服と相性が良い色味です。
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